八味姉妹の部屋

文芸ユニット。只今、エッセイの勉強中です。

雑談 「青じそ 愛」



札幌は連日のように最高気温が30度を越えている。夏バテで皆、よく倒れず頑張って生きてるよなあと思いつつ、私も滝のように汗を流しながら過ごしている。10年越えの冷蔵庫もこの暑さにやられたらしく、氷を作るのを止めてしまった。

  そんな中、私が僅かに涼を感じる瞬間がある。チューブの青じそを絞り出す、その一瞬だ。量は目分量、グーの手で握って絞る。だから消費量がハンパない。

文学フリマの打ち上げで、ソフトクリームを食べているときに、チューブの青じそにハマっているという話を聞いてから私も虜になってしまった。「えーっ、チューブ?」と思った。あまり人工的なものは好きではないタイプだ。生姜もにんにくも摺り下ろして使う。青じそ談議に盛り上がる二人を、ふーん、と心ここに在らずという様子で聞いていた。しかし、あまりにも二人が薦めるので一応話題に付いて行くために買ってみたら、なかなか良いのだ。それ自体の味は微妙だが。他の食品と組み合わせることによって本領を発揮する。

納豆に入れるのが特にオススメらしい。冷や奴に乗せても、素麺の薬味としても美味しい。シソの葉を刻んだ香りには及ばないが繊維質が気にならないのがチューブの良いところだ。スーパーで1本100円で売っているというのも気軽に買えていい。

何となく青じその味。そこに、どれくらい醤油をかけて良いか分からず、青じそも醤油も目分量の世界。

冷蔵庫から出す、青じそを捻り出す、そして食す。

それだけで、気持ちが涼やかになる。

「道端のミントの葉でも噛んでたら? 無料だよ。」なんて私の心の悪魔が囁いているが。

青じそ風味なだけで、私の中で吹く風が1度くらい下がるような気がする。

そんな最中、昨晩、青じそを、使い切った。

暑すぎる、暑すぎる中、家族はどん兵衛を食していた。汗だくで。

私も青じそを切らした本日は、なんの涼を感じることもなく同じく、業務用一味を多量に、投入し、熱々のインスタントうどんを啜った。

あまりにも、青じそが、恋しい。

待っていて、青じそさん。暑さにやられた頭でパクチーを掴まないように、今日はそれだけを課題に生きることにする。
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