八味姉妹の部屋

文芸ユニット。只今、エッセイの勉強中です。

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「じょっぴんかる」高柳 龍 著

◇じょっぴんかる◇ 「己を出すことから」 高柳 龍 昔から犬派であったのは、私が普通以上に男女の違いを意識する子どもであったことも理由にあったろう。男は犬好きで女は猫を可愛がる。厳寒の雪中でも堪える意識も無く犬とじゃれ合う男の子、片や耐寒力弱く…

「じょっぴんかる」 蒼月光 著

父方の実家は函館近くの見る角度によって形を変える駒ヶ岳が、ほんの少し遠くに見える程度に在る。 つまりは所謂「ハマ言葉」にかなり寄った言葉遣いをする。 伯父叔母の言葉はたまに分からないくらいで、聴き飛ばしてしまったりしても会話は成立できる程度…

「じょっぴんかる」御理伊武 著

小学生の頃、友達に鍵のついた日記帳を見せてもらったことがある。 厚手の表紙の真ん中に小さな錠前があり、鍵をかけると開けなくなる構造だ。ファンシーショップで見かけたことはあったが、子供のお小遣いで買うのには高価だったので、眺めているだけだった…

蒼月光というペンネームについて

思えば、子供の頃から本が好きでした。 それから学校に行くようになったら「国語」の授業が大好きでした。 気が付けば、友達との交換日記に、ちんまりとした詩を書くようになって。 私には勿体ない、ちゃんとした友人で。 嘲りも冷やかしもせず、優しくて素…

雑談 ペンネーム について御理伊武

レベッカというバンドを中学校時代に聞いた私は、どっぷりとその歌声にはまりました。 仲の良い友達の年上のお姉さんが、CDアルバムを持っていて、借りてテープに録音して聞いていたのです。 その、レベッカの、曲の1つに、OLIVEという曲があります。歌詞は…

「カメラ」蒼月 光 著

カメラのレンズを向けられることが苦手になったのはいつからだろう。 実家には無数のアルバムに赤ん坊から大きくなるまでの写真が収めてあるのに。それも全部一つに纏めたら、公園でシーソーが出来るくらいの重さになるんじゃないかと思う程である。 それほ…

「カメラ」御理伊武著

1990年代に学生時代を過ごした私たちのカメラといえば、使い捨てカメラが主流だった。カメラ自体が高級品だったので、千円程で24枚撮れるフィルムが内蔵されている使い捨てカメラは学生のお小遣いでも気軽に購入することが出来た。ピント合わせが不要でシャ…

「青」というテーマの元に「色感談義」 高柳 龍 著

八味姉妹の執筆活動の原点は、学生時代に立ち上げ直した「文芸同好会」です。その時の顧問である高柳 龍先生に、最近、再び懇意にして頂き、ご指導賜りたくエッセイを執筆して頂いておりました。(文学フリマに来て頂いて、本当に感謝と嬉しさでいっぱいでし…

「インスタントラーメン」御理伊武 著

私は小学校の3年生の時に自然研究クラブに入っていた。 この会は、町内会の健脚なボランティアが開催しているクラブで、山の草花を観察しながら山登りを楽しみましょうというふれこみだった。近所の体力有り余る男子の友達だった私は、引きずれられるように…

「インスタントラーメン」蒼月 光 著

我が家の定番「マルちゃんの袋めん塩味」は家に食料が何もない時の救世主なので、無くなる前に買い足す生活必需品の一つだ。子どもの頃からお昼や、余りお腹がすいていない時の御夕飯にと、我が家における活躍の場はとても広い。 カップ麺より罪深さを感じさ…

「学祭」 蒼月光 著

幾数年ぶりに母校の学校祭に行った。 卒業してから数回はお世話になった先生方に挨拶したり、合唱部や文芸同好会の後輩の様子見を楽しみに行っていた。だが、ここ数年はとんと足が遠のいていた。日常の忙しさに振り替える余裕が無かったせいかもしれないし、…

「学祭」御理伊武 著

学祭ほど陽キャラと陰キャラの差が付く期間はないと思う。 陽キャラとは社交的で交友関係も広く、何事にも積極的で明るく楽しくいつも友達と過ごしているタイプだ。その反面、陰キャラは居ても居なくても分からず、気が付けば校舎の誰も来ないような忘れられ…

「サカナ」蒼月光 著

まだ開業して間もなくのスカイツリーに登って、地上から約450メートルの高さからの風景を観たことが有る。産まれも育ちも「試される大地」出身の正真正銘田舎者の私。「東京」には、渋谷や新宿等は勿論、浅草等の下町方面にも何度か観光したことがあるのにも…

「SAKANA」御理伊武 著

水槽からオイゲノールという麻酔薬の入ったバケツへ小さな網を使い、魚を移す。 手のひらほどの大きさの魚は新しい水色の円の中をくるくると自由に何周かした後、 ゆっくりとプクプクと息を吐きながら浮上する。 私は、魚が軽く眠った頃を見計らい、白いビニ…

祭りのあと

昨日(7/7)の文学フリマにおいてお越しくださいました皆様、お店を出店した方々、スタッフ一同様 本当にお疲れ様でした。八味姉妹、初めての出店&販売ということで始めはキョロキョロソワソワしているだけでしたがだんだん面白さを見出してきて あっという…

晴天の彼方に

本日は、観に来ていただき有り難うございます。不慣れな中、周りを密かに偵察しながら、文学フリマに、出展いたしました。 時折思い出す、「虹の彼方に」の旋律。 不安な和音もなく、やわらかに流れて進む。 そして、高らかに歌った後はまた、元の旋律へ戻る…

ただ今出展中です。

札幌文学フリマへやってきました。 出展者と来場者の熱気がすごい。本日16時まで開催しています。ちなみ画像は私達のブースです。

明日は

真駒内の花火の音が、山に近い家の辺りまで響き渡っています。若い頃は花火が好きな振りをしていましたが、花火は何故か、湾岸戦争の、火を思い起こさせるのです。同じ思いをされている方はいますか? 明日は、とうとう文学フリマ当日。 光さんは、遠足前の…

「旅」御理伊武 著

大きなデイバッグを方に掛け、サコッシュの中にはスマートフォンと、最小限の現金と運転免許証と保険証とカードが入ったミニ財布。 ペタンコ靴を履き、身体をなるべく締め付けない衣類を身にまとう。女らしさといえば纏めた髪からみえるうなじくらいか。 旅…

「旅」蒼月 光 著

スーツケースに荷物を詰めている。 何を。本を。 今回の文学フリマ札幌で商品となる、文字通りの血と汗と涙の結晶の「本」を。 紙とは重いものだと思い知らされているところである。 それとも紙に打ち込まれた文字に使ったインクが重たいのだろうか。 テレビ…

第4回文学フリマ札幌(in 札幌テレビ塔2F) について

いよいよ7月7日(日)開催まであと1週間を切りました 第4回文学フリマ札幌(さっぽろテレビ塔2階 11:00~16:00開催) 内輪ではなく世間様に向けての出店・出版はなんと生涯初の二人なので妙な緊張感を感じていますが(心臓の毛が抜け落ちている蒼月だけかも…